検索エンジンのGoogleを使って、あるキーワードを検索していると?たまに、特別な検索結果を見たことがないでしょうか?
パソコン(PC)であれば画面の右側に表示、モバイル(スマホなど)であれば少し下にスクロールすると表示されます。
一度は見たことがある謎の検索情報!あなたはこの表示を見て、下記のようなことを考えたことはありませんか?
- なぜ、特定のキーワードだけ表示されるの?
- 情報表示される仕組みを知りたい!
- 自分の店舗情報を表示させたい!
この記事では、上記疑問を解決できるように謎の検索情報であるナレッジパネルについて解説しています。
基本的な特徴はもちろんですが、表示される仕組みや他の検索機能との違い、さらにナレッジパネルに自社情報を表示するための方法についても紹介しています。
特にWeb制作者やSEO担当者、他にも店舗責任者にとって、このナレッジパネルに関しては必ず知っておきたい検索表示の1つになります!是非参考にしてみて下さい。

ナレッジパネルとは?
ナレッジパネルを解説する前に、ナレッジグラフについて理解しておくと仕組みが分かりやすいです。
ナレッジグラフとは、Web上にある様々なソースを収集し情報を集約、そして特定のキーワードに対して関連性の高い情報を自動で表示させる仕組みになります。
このナレッジグラフの仕組みを利用して、実在する対象(人物、組織、場所、物事など)を検索した時に、パネルとして表示される機能がナレッジパネルになります。

ナレッジパネルを画像で確認
ナレッジパネルは、すべてのキーワードが対象ではありません。実在しないものは対象外になります。
さらに、実在するものでもナレッジパネルに表示されるのは、下記の4つが対象になります。
- 人物
- 組織
- 場所
- 物事
また、表示形式にも特徴があります。パソコン(PC)の場合、画面右側のサイドバーに情報ボックスとして表示されます。
逆にモバイル(スマホ)の場合は画面中央に表示されますが、検索結果のWebサイトとの間に情報ボックスとして表示されます。

人物の表示例
例えば、検索窓に「大谷翔平」と入力して検索してみると?
大谷翔平選手のプロフィール(出生地、生年月日、身長、両親、兄弟、年棒、所属チームなど)が一覧で表示されます。他にも画像や所属チームの最新情報も一緒に確認できます。

場所の表示例
例えば、検索窓に「東京駅」と入力して検索してみると?
東京駅の情報(所在地、開業、別称、鉄道の種類など)が一覧で表示されます。他にも、東京駅の画像(外観・内観)なども確認できます。

組織の表示例
例えば、検索窓に「Google」と入力して検索してみると?
Googleの企業情報(創業者、本部所在地、独立、代表責任者、親組織、子会社、ウェブサイトなど)が一覧で表示されます。
他にも、各種SNS(Facebook、Instagram、X)やYouTubeといったプラットフォームなども表示されるため、クリックするだけで簡単に公式アカウントにアクセスすることもできます。

物事の表示例
例えば、検索窓に「関ヶ原の戦い」と入力して検索してみると?
関ケ原の戦いに関する歴史(場所、日付、人数、戦死者など)が一覧で表示されます。他にも、歴史書物といった関連情報の画像も一緒に確認することができます。

ビジネスプロフィールとの違いは何?
ナレッジパネルと混同しやすい検索表示が、1つあります。それがビジネスプロフィールです。
ビジネスプロフィールも、表示される場所は同じです。ただし、情報の中身が大きく異なります。まず、Googleマップなどの地図や写真、他にも経路案内が表示されます。
さらに、ビジネスプロフィールはGoogleマップやGoogleの検索結果に表示される自社情報(店舗情報など)が表示されるですが、特定の地域のキーワード(店舗名など)、つまりローカルな情報を検索した時に表示される仕組みになります。

強調スニペットとの違いは何?
ナレッジパネルと類似されやすいのが、強調スニペットと呼ばれる検索表示です。
強調スニペットはGoogleの検索表示の1つですが、キーワード(疑問や悩みなど)に対して明確な回答を検索結果の最上部に表示させる仕組みになるため、表示される場所が大きく異なります。
さらに、強調スニペットはWebページから情報を取得する点も大きな違いです。

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ナレッジパネルが表示される理由や効果!
ナレッジパネルの役割は、ユーザーが検索したキーワードが実在する対象(人物、組織、場所、物事など)を情報ボックスに集約して最適な情報をユーザーに提供しています。
これは、Googleが掲げてる「ユーザーの利便性を保つために最適な検索表示を常に目指すこと。」この理念に繋がっています。そしてナレッジパネルを表示させることによって、同時にユーザーの検索意図を解決することもできます。
このような理由から、ナレッジパネルという特別な検索機能は私達ユーザーにとっても、無くてはならない機能といえます。

- 認知や集客、商品やサービスの宣伝
- 自社Webサイトの流入効果
- 画像がリンクになるSEO効果も期待できる
- 詳細な情報を一発で確認できる
- わざわざWebサイトを開いて確認する手間も省くことができる
ナレッジパネルの検索機能はとても目立つ表示です。特にパソコンを見ると右側全体に表示されるため、簡単に認知することができます。
例えば、自社商品などを開発していれば、商品やサービスの情報が掲載されるため、同時に宣伝や見込み客などを集客することもできます。そのため、1つのアクセス源(流入効果)として期待できます。
また、SEOといった観点からみると、ナレッジパネルには自社サイトのURL(ホームページや商品ページなどのLP)が設置されます。これはリンクという1つの形になるため、同時にSEO効果も期待できます。

ナレッジパネルに表示するための方法
ナレッジパネルはGoogleが所有する知識データ(ナレッジグラフ)から情報を取得するのですが、全く対策ができないわけでもありません!自分でもある程度対策を行うことができます。

- Googleのビジネスプロフィールに登録(申請)
- Webサイトへの構造化データを実装
- Google Search Consoleに登録
Googleのビジネスプロフィールに登録(申請)
ナレッジパネルは、実在するものが対象です。まずはGoogleに知ってもらう必要があります。そのためには、ビジネスプロフィールに登録が必須になります。
ビジネスプロフィールは、店舗の基本情報(ビジネス名、カテゴリ、所在地、電話番号、メールアドレス、URL、営業時間など)を入力し、申請することで完了できます。その後、認証を受けることで登録が完了します。

Webサイトへの構造化データを実装
ナレッジグラフの情報源は、Webサイトの構造化データを読み込ませています。
この構造化データとは、テキスト情報にメタデータを持たせたものを言います。別の言い方では「構造化マークアップ」とも呼ばれており、データを実装することが必須になります。
この構造化データは、W3Cで定義してるHTMLタグを使用することで、クローラーにHTMLのソースコードを認識しやすくなります。
【参考】Google検索セントラル 構造化データマークアップ
Google Search Consoleに登録
Google Search Consoleに登録することで、Webサイトの所有者(運営者)を明確にすることができます。これは公式サイトとしての存在を確立することで、偽サイト(模倣サイト)と区別することもできます。

ナレッジパネルの情報を修正したい場合
自社情報の変更が生じた場合は、事業主(代表者本人)がGoogleに対して申請することで、ナレッジパネルの情報を修正することができます。
- Googleアカウントでログイン状態にする
- ナレッジパネル下部にある「このナレッジパネルに対し申し立てを行う」をクリック
- Googleサーチコンソール、YouTube、X、Facebookのいづれかにログインして、ナレッジパネルの情報を修正する
- 修正する理由や修正を裏付ける情報(URLなど)を入力する
申請が完了すると、審査が行われます。その後問題がなければ、修正した情報がナレッジパネルに反映されます。
まとめ
ナレッジパネルはGoogleの検索表示の1つであり、実在する対象(人物、組織、場所、物事など)を検索した時にパネルとして自動表示される仕組みになります。
キーワードによって表示される情報に関しては多少異なるものの、キーワードに対して関連性の高い情報を抽出しユーザーに提供しています。
このナレッジパネルと類似する検索表示や機能が、ビジネスプロフィールや強調スニペットがあります。どちらも、Googleの機能であるため、混合しないように注意が必要です。
また、ナレッジパネルは認知や集客、商品やサービスの宣伝、他にアクセス流入、SEOといったさまざまな効果を期待できるため、うまく活用するべきだと思います。必要な方は、対策を行うと良いでしょう。